第9回 人はなぜ買い物をするのか? 買いたい心理をマズロー5段階欲求から学ぶ!

販促けんきゅう会

いつもお客さまのことを一番に考えているSSの皆さん、こんにちは!

以前、「売上はお客さまの買い物の積み重ねである」というお話をしました。

私たちは売上を上げるため・お客さまに喜んでいただくために「売りたい」と考えています。
では、お客さまは何をもって「買いたい」と思うのでしょうか。

今回は、「人はなぜ買い物をするのか」というお話をしていきます。

お客さまの買いたい欲求をくすぐる、アプローチとは?一緒に考えていきましょう!

マズローの5段階欲求

70年くらい前、マズローという心理学者が「マズローの5段階欲求説」を唱えました。

「人間の欲求は5段階に分けられる」「より上の段階の欲求を持つためには、それ以下の欲求を全て満たしていなくてはならない」という、という理論です。

マズローは人間の欲求を、このように5つの段階に分けました。

  1. 生理的欲求
  2. 安全欲求
  3. 所属と愛の欲求
  4. 承認欲求
  5. 自己実現欲求

レベル1〜5の中で、レベルの低いものから順に欲求を満たしていき、最終的にはレベル5の自己実現に向かって幸せを追求していく、という考え方です。
今回は、この5段階欲求に「人が買い物する理由」を当てはめて考えていきましょう。

ほとんどの人は生理的欲求・安全欲求をクリア

今の日本に暮らす私たちは、「ご飯が食べたい」「寝る場所が欲しい」と言った、「生理的欲求」「安全欲求」については、ほとんどの人がクリアしています。

当然人間ですから、お腹が空けば「ご飯を食べたい」という欲求を持ちます。

そこで「コンビニで気軽に食べ物や飲み物を買う」ということは、私たちにとって特別な買い物ではありません。
頑張ってする買い物ではない、当たり前のことなのです。
(ただし、アフリカのような貧しい地域の場合はは、生きるために買い物をすることがとても大きな目標になってきます。)

このように、社会が進歩することでも欲求の水準は上がっていくわけですが、今の日本について言えば、「生理的欲求」「安全欲求」の部分では、それほど買い物欲はくすぐられないのです。

所属と愛の欲求・承認欲求が買い物のカギ

では、今の日本社会でなぜ人は買い物をするのでしょうか?

それは、「所属と愛の欲求」「承認欲求」を満たすためです。

所属というのは、社会においてどんな会社・学校・家庭・グループに属しているか、という意味です。(「所属と愛の欲求」は「社会的欲求」とも言われています。)

例えば、ヴィトンのバッグが欲しいという人は、ヴィトンのバッグを持つことで、社会的に自分はどの地位にいるのかという、所属の欲求を満たそうとしています。
ロレックスが欲しい人も、ロレックスをすることで自分はこれくらいのクラスの人ですよ、ということを表現したいのです。

そのために、ロレックスがいいか、ブライトリングがいいか、と一生懸命考えながら買い物をするわけです。
このように、「所属と愛の欲求」「承認欲求」が、お客さまが買い物をするときの大きなポイントになっているのです。

車への欲求とは?

実用品としての車の機能は、目的地まで楽に・安全に・早く到着することです。
しかし、安全に走りさえすれば、どの車でも良いというわけではないですよね。

車を買う場合も、先述の「所属と愛の欲求」「承認欲求」が、とても大きく関係してきます。
そのためにたくさんの車種があり、その中から「私にふさわしい物はどれか」という選び方をするわけです。
ですから、この欲求に対してアプローチすることが、商品を売るときのコツなのです。

例えば、子どもが4人いる夫婦に対して、5人乗りの車を勧めることは、適切な提案ではありません。
家族全員が乗れないということは言うまでもありませんが、「家族6人でどこか旅行に行きたい」という夢を叶える道具としても、適切ではないからです。

つまり、「こうなりたい」「こういうことがしたい」という希望に対して、どのように提案・サービスをするかが、ポイントなのです。

  • 次にどんな車に乗りたいか
  • これからどんな生活がしたいか

このようなことを店頭できちんと把握して、それが提案できるかどうかということは、売り手としてとても大切です。
お客さまがどのような背景でその商品を買おうとしているのか、なぜこの商品をお勧めすべきなのかということを、お客さまの情報や会話を通して、考えてみましょう。

車検の前だからと、車検の特典ばかりに話が終始するのは考えものかもしれません。
例えば、「結婚する」「子供も生まれる」、このような話題が出たとして、それならば何が欲しいのかということを考えます。

また、趣味を聞いてみることも良いアプローチです。
レジャーをより楽しくするために、こんな車はいかがですかという提案は、喜ばれることでしょう。

買い物は、変身願望ややりたいことを叶えるためにする、ということ。
そこをきちんと踏まえ、お客さまに提案をしていきましょう。

まとめ

  • 「所属と愛の欲求」「承認欲求」によって、人間は買い物をする
  • 車の場合、購入を検討している背景(やりたいことや変身願望)に向けたアプローチをする

今この車に乗っているお客さまは、どのような将来像を描いていて、その欲求を満たすためにどのような提案をすれば良いか?

接客中にちょっとしたお話をすることで、心の距離も近づきますから、ぜひアンテナを張って、お客さまのことを知っていきましょう。