車の冬支度、それは主に低温と降雪に備えて点検・交換しておくもの…。
寒い中でも安全に走行できるよう、寒冷地に住む人はもちろん、レジャーで出かけることのある人は備えたい項目です。
というわけで、今回は冬の始まりにチェックしたいメンテナンス箇所を紹介します。
バッテリー
バッテリーは特に寒さに弱いもの。
バッテリーは、化学反応によって放電や充電を繰り返しています。
ところが、温度が低くなるとこの反応が鈍くなり、バッテリー性能が下がってしまうのです。
すると、エンジンをかけることができなくなるトラブルが起こりやすくなります。
寒い地域で販売されている「寒冷地仕様車」には特別に容量の大きなバッテリーが搭載されているほど。
また、夏同様にエアコンを使う機会が多いことからも、バッテリー上がりが起こりやすくなるということも併せて伝えていきたいですね。
タイヤ
これは言わずもがな、ですね。
冬用タイヤに交換をおすすめしましょう。
▼スタッドレスタイヤについて詳しくはコチラ
下回りコーティング
雪道を安全に走行するために散布されている「融雪剤」。
この主成分は塩化カルシウムです。
しかし、走ったあと雪が跳ねることで、この塩化カルシウムはボディのサビの原因になってしまうのです。
寒冷地にお住まいの方はもちろん、冬レジャーの帰りには下部洗浄をおすすめしたいですね。
更に、先にコーティングしておけば安心。
雪山に行こうとして新しく車を買った人、愛車に長く乗りたい人、中古で売るときに高額査定が欲しい人……
そんな方には、予めのアンダーコートを冬支度として提案したいところです。
ちなみに融雪剤だけでなく、海風の塩分も同様です。
海沿いをよく走行される方にもおすすめしたいのがアンダーコートです。
ウォッシャー液
ウォッシャー液の主成分はエタノールと界面活性剤です。
ウォッシャー液に水を入れて薄めたり、水で代用している人は、冬には凍結する可能性が…。
そこで、凍結しにくい、解氷効果のある寒冷地仕様のウォッシャー液もあります。
寒冷地仕様のウォッシャー液は、エチレングリコールやイソプロピルアルコールが含まれており解氷効果があるんです。
ワイパーだけで雪をはらっても、残って凍りついてしまうこともあるので、寒冷地仕様のウォッシャー液は雪道の視界確保には一役買ってくれるのです。
クーラント
クーラントも同様で、水で薄めている人は凍結に注意です。
凍結すると、ラジエーターやエンジンの故障の原因になります。
クーラントにはLLC(ロングライフクーラント)という不凍液が入っているため、凍ることはめったにありません。
しかし、寒冷地仕様でない一般的な混入濃度は30%。
これではマイナス10℃以下での凍結の可能性がありますので、寒冷地へ出かける人は交換をおすすめしたいですね。
ワイパー
寒冷地の人にはおなじみかもしれませんが、冬レジャーに出かける人には冬用ワイパーもおすすめしたいところ。
スノーブレードとも呼ばれます。
冬用ワイパーは、ブレード部分がゴムで覆われており、凍りついて動かなくなることがありません。
更に、融雪剤によるサビも防いでくれます。
また、気温が低くても固くなりにくく柔らかいゴムが使われています。
雪の重みによるモーターへの負担を減らすため、夏用ワイパーより若干短くなっていることも特徴です。
雪・氷から安全な視界を確保するためには、寒冷地仕様のウォッシャー液との組み合わせが安心です。
軽油
沸点が高く、低温に弱いとされる軽油。
泊まりで寒冷地に行くときは、軽油は現地に近いところで給油が望ましいですね。
その理由についてはコチラで説明しています。
▼軽油について詳しくはコチラ
今年も盛り上がりそうな冬レジャー。
寒冷地では当然の項目も、平地では知られていないことが多いです。
お出かけ前の車の冬支度をしっかり呼びかけていきましょう。